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2006/03/08//Wed.
【失楽園】 上 *渡辺淳一


ここでも若いときは、ただがむしゃらに上から求め、一方的に果てていたが、いまは凛子の右手から、寄り添うような形で結ばれている。

いわゆる側臥位だが、このほうが秘所への愛撫の続きのまま求め易いし、自分のペースで持続していける。くわえて空いている手で、胸やときには蕾にも触れることができるし、さらには美しい女体の動きまで眺めることができる。

それ以上に、
それ以上に、最近久木が好んでいるのは、側臥位のまま女性の腰を一段上に突き出した形である。この姿勢をとると、自ずと男のそれは女性の秘所の全面の、最も敏感なところを的確に刺激する。

いま、凛子はまさしくその要所を責められ、秘めやかな声を洩らしながら、快楽の階段をのぼり詰めている。

凛子が満ちてきて果てる瞬間を、久木は事前に、ほぼ確実に察知することができるが、それは声や躯の悶え方などとともに、花芯の奥に微妙な変化が現れるからである。

もともと柔らかくてあたたかい花園は、燃えるにつれて熱く吸着度を増し、しっかりと男をとらえる。そしてさらにのぼり詰めて、いよいよというとき、男をつつんでいる襞が全面波打ち、小刻みな痙攣を伝えてくる。

凛子が満ちて果てるのは、ここからである。
「だめよう・・・・」
気持ちの上では抑えようとしているが、躯はすでに走り始めているのか、あるいは躯が走り始めたのを知って、せめて言葉だけででも抑えようとしているのか。

一旦、走り出した躯は、もはや止まりはしない。

熱く、火ぶくれにように燃えた花芯が、小刻みな痙攣をくりかえしながら行き果て、それとともに女の内側がビロードの襞となって男のペニスに巻きついてくる。まさに、それは男の愉悦の瞬間で、このいっときを得るために男は女に尽くし、優しく振る舞い、出費する。膨大な時間と金と労力を費やして女に奉仕するのは、ひたすらこの果てるときを共有したいためである。




よくPMでナンパしてくる男性いますが、「えっちしよう」と誘われて、顔もドコの誰とも知らない男とえっちしに行く女性いるんでしょうか?

出会い系のサイトのうたい文句じゃないんですから、タダでそれはないでしょう。女性にリスクがありすぎ。命の危険さえありますもん。

会話がおもしろかったり、ビジュアルが好みだったりして、興味をもてば、会ってみようかという気にもなりますが、やはりそこは魅力があるかないか。

安売りできるのは、それなりの理由があるわけで、掘り出し物というのはめったにないもの。

「膨大な時間と金と労力を費やして」やはり上等なものはなかなか手には入らないということでしょうか?

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