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2006/05/31//Wed.
十二歳 この年の頃からは、早や、だんだん声も調子に乗ってきて、わきまえもできてくる。先ず、童形なので、何をしても幽玄である。 稚児姿の美しさと声の良さと、二つの好条件があるので、悪い所はかくれ、よい事はいよいよ花やいで見える。 しかし、この花は、誠の花ではない。ただ、年齢による一時の花である。
十七、八歳 この頃は、先ず、声が変わったので第一の花は失っている。身体付きも腰高になるので、姿の美しさも失せる。手立てが、ぱったり変わってしまったので、オーラがなくなってしまい、観客も退屈する。
二十四、五歳 この頃は、声も身体も定まる時分である。それで人の目にも立つようになる。 しかし、これも誠の花ではない。年の盛りと、見る人の珍しさによる花である。本当の目利きは見分けがつくものだ。 この一時の花に迷って、すぐに花の失せるのも知らないで、極めたような風をするのはあさましいことだ。自分の位のほどを心得ず、位より上と思えば、もともとあった位の花も失うものだ。よくよく心得るべきである。 (風姿花伝より)
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原典は世阿弥の「風姿花伝」である。「花伝書」と呼ばれることもあって、生け花の本と取り違えていたりはしないだろうか?(苦笑)
芸能論であるのだが、その表すものは奥深い。これを美青年の一生にリリーブルーさんは例えました。
美青年-女性向け小説-